ネッカリッチが鶏の産卵におよぼす影響について

ネッカリッチが鶏の産卵に及ぼす影響について(1977年)

日本家禽学会 坂井田 節 博士

1976年7月7日より、A農場4500羽とB農場10000羽の種鶏の飼料にネッカリッチを1.5%投与し、2週間後より投与中の種卵として採取し、投与前5か月間の孵化成績とそれ以後の5~10か月間の成績を比較検討した。

その結果、A農場では投与前の孵化率は78%であったが、ネッカリッチ投与後は急激に上昇し86%前後に達し低下の傾向は認められなかった。B農場においても投与前は77%前後であった孵化率が83%前後に上昇した。ネッカリッチが孵化成績を向上させることが示唆された。

ネッカリッチ(森林酢)による畜産品の具体的な特徴(1992年)

日本家禽学会 坂井田 節 博士

ネッカリッチを飼料に1.5%添加して飼育し、50日経過後の鶏卵の品質についてみると表6及び表7の特徴がはっきりと現れている。(※1992年月刊フードケミカル4月号より抜粋)

筆者がこの差別化卵を開発生産した昭和46年当時より、約10年間は、玉子とは全国同一のものであり、品質の優劣は消費者ニーズに対応した販売戦略に生かされていなかったが、ネッカリッチ差別化卵は最近の10年間で全国的に評価が高まった。

ビタミンA(IU) 総カロチン(mcg) ビタミンE(mg) ビタミンB12(mcg)
対照区 1,730 30 2 3.5
ネッカたまご 2,130 40 3 4.0
比率(%) 123 133 150 114

表6:対照卵とネッカ卵のビタミン含量の比較
岐阜教育大学 坂井田 節 氏著:「ネッカリッチによる商品の差別化」p.11
※卵黄100g中の含有量(分析元:日本食品分析センター)

実験1ヶ月後 実験2ヶ月後 実験3ヶ月後 平均
対照区 2,147 1,683 1,751 1,860
ネッカたまご 1,961 1,422 1,312 1,565
比率(%) 91 84 75 84

表7:対照卵とネッカ卵のコレステロール含量の比較
岐阜教育大学  坂井田 節  氏著:「ネッカリッチによる商品の差別化」p.11
※卵黄100g中の含有量(mg)(分析元:宮崎大学農学部  Zlatkis改良法による比色測定)
※赤玉鶏種、開始日齢400日齢、ネッカリッチ(顆粒)1.5%添加

鶏のカンピロバクター菌サルモネラ菌汚染の制御・排除に関する研究

ネッカリッチ投与による鶏のカンピロバクター汚染の排除

渡来 仁 獣医学博士(現:大阪府立大学 教授)

ネッカリッチのカンピロバクター菌に対する作用(吸着効果ならびに殺菌効果)について調べた結果、ネッカリッチの主成分である軟質炭素粉末の吸着能力は用量依存的に吸着効果があり、またネッカリッチのもう一つの成分である木酢液がカンピロバクター菌に対して増殖抑制効果を示した。

そこで、カンピロバクター感染鶏にネッカリッチを1%添加した飼料を与えると、2週間後には糞便中への排菌が全例で100%認められなくて消化管からも全例において菌が検出されなかった。一方ネッカリッチを投与していない鶏群においては実験期間中、糞便中から100%菌が検出された。

この結果は、ネッカリッチ投与がカンピロバクター感染鶏に対して、体内からの排除に有効であることを示している。

実験結果
実験結果

上図:カンピロバクター保菌鶏に対するネッカリッチの投与効果

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ネッカリッチ投与による鶏のサルモネラ汚染防止に関する研究

渡来 仁  獣医学博士(現:大阪府立大学  教授)

ネッカリッチのサルモネラSE菌に対する作用(吸着効果ならびに殺菌効果)について調べた結果、ネッカリッチの主成分である軟質炭素粉末の吸着能力はSE菌に対して用量依存的に吸着効果があり、またネッカリッチのもう一つの成分である木酢液がSE菌に対して増殖抑制効果を示し、また乳酸産生菌に対しては増殖促進効果を示した。

そこで、SE感染鶏にネッカリッチを1%添加した飼料を与えると、2週間後には糞便中への排菌が全例で100%認められなく消化管からも全例において菌が検出されなかった。

一方SEワクチン接種鶏群においては実験期間中、糞便中から100%菌が検出された。この結果は、ネッカリッチ投与がSE感染に対して100%防御できるが、SEワクチンはSE感染を防御する上では不十分であることを示している。

※2002年(平成14年)9月  第135回日本獣医学会にて発表
実験結果
実験結果

上図:サルモネラに対するネッカリッチの投与効果

処置 十二指腸 小腸 盲腸 直腸
無処理 0% 0% 100% 100%
SEワクチン摂取 0% 0% 100% 50%
ネッカリッチ投与 0% 0% 0% 0%

腸管からのS.enteritidisの分離率(接種後15日目)

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ネッカリッチの腸管機能亢進効果に関する研究

ネッカリッチ投与による腸管機能の亢進効果

山内 高円  農学博士(現:香川大学  教授)

動物の健康の根源は、腸管が正常に発育し、よって栄養の消化・吸収を順調にできることが一番重要である。ネッカリッチを餌に適量投与することで未投与区に対して腸管機能の活性化が促進されるのかテストをした。

その結果、ネッカリッチに含まれる酢酸・プロピオン酸等の有機酸の効果や軟質炭素粉末の毒素吸着効果により、腸管機能が活性化されることが腸管の組織学的変化から証明された。

ネッカリッチ給与区
ネッカリッチ給与区
対照区
対照区

ネッカリッチ給与区は、回腸の絨毛表面に細胞塊が見受けられ、腸管全体の機能亢進が示唆されている一方で、対照区は回腸の絨毛表面に細胞塊があまり見られず、のっぺりとしている。

卵アレルギーに関する研究(2009年~)

卵白アレルギーモデルマウス作成と血漿IgE測定(市販鶏卵を用いた比較)

埼玉医科大学医学部医学研究センター  仁科 正実  准教授

保健医療学部健康医療科学科  鈴木 正彦、銅山 雄太、永山 絵理、鰐淵 奈津樹

有限会社山陰ネッカリッチ  白根 信彦

ネッカ卵と対照区の卵ではアレルギー症状において違いがあるのか?実際にアレルギーモデルマウスを使ってアレルギー反応について実験した。

その結果、ネッカ卵(試験区)と市販鶏卵(対照区)においてアレルギー発症に違いが生じる可能性が示唆された。

2009年(平成21年)8月  第19回体力・栄養・免疫学会にて発表

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卵白アレルギーモデルマウスのIgE及びヒスタミン測定

埼玉医科大学医学部医学研究センター  仁科 正実  准教授

保健医療学部健康医療科学科  鈴木 正彦

有限会社山陰ネッカリッチ  白根 信彦

ネッカ卵と対照区の卵では鶏卵アレルギーである1型アレルギーの症状に関して違いがあるのか?卵白アレルギーモデルマウスを使用して血漿中のヒスタミンと小腸組織のヒスタミンを測定してアレルギー症状誘発に関して比較検討した。

その結果、ネッカ卵と対照区の卵はそれぞれのアレルゲンとしてのIgE産生において異なった作用があると示唆された。

2010年(平成22年)8月  第20回体力・栄養・免疫学会にて発表

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エゴマ卵に関する研究(2009年)

エゴマ種子由来α‐リノレン酸強化鶏卵のヒト介入実験

島根大・医・生理学、島根大・生物資源、島根大・医・皮膚科学、仁寿会加藤病院、有限会社旭養鶏舎、有限会社山陰ネッカリッチ(橋本 道男、栗野 貴子、加藤 節司、田邊 洋子、片倉 賢紀、竹下 正幸、森田 栄伸、白根 信彦)

エゴマ種子を飼料に添加してエゴマ種子に含まれるα‐リノレン酸強化卵を作成した。そして、協力者102人を2群に分けて6ヶ月間、エゴマ卵または普通卵を1日2個ずつ食べ続けてもらい、2群の血糖値の増減を比べた。

その結果エゴマ卵は普通卵に比べて血糖値上昇の抑制効果があることが示唆された。

2009年(平成21年)9月  第18回  日本脂質栄養学会にて発表

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エゴマ種子由来 α‐リノレン酸強化鶏卵の脂肪酸組と加熱による脂肪酸含量の変化

島根大・医・環境生理学、島根大・生物資源、有限会社旭養鶏舎、有限会社山陰ネッカリッチ

エゴマ種子を給与すると、卵黄中の脂肪酸(良質な脂質)がどう変化するのかの時系列的調査、及び消費者が加熱調理しても、脂肪酸が酸化の影響を受けたりしないかどうかを実験した。

その結果、エゴマ卵は脂肪酸が多く含まれ、特にドコサヘキサエン酸(DHA)がたくさん含まれる事が解かった。また加熱調理する場合、α-リノレン酸が減ってしまう場合があるので注意が必要であることが示された。

2009年(平成21年)9月  第18回  日本脂質栄養学会にて発表

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鶏卵摂取の影響に関する研究(2009年)

卵白RAST陽性成人における長期間の鶏卵摂取の影響

島根大学  村田 将

島根大学  医学部 環境生理学科  橋本 道雄

島根大学  生物資源科学部 農業生産学科  粟野 貴子

仁寿会加藤病院  加藤 節司

今回のアレルギー検査で、卵白特異的IgE陽性(成人)と診断された人が、卵を食べ続けたら実際どうなるのか?を試した試験である。

IgEとは免疫グロブリンEの一種で、アレルギー反応を起こす物質の総称。卵白に対して反応するIgEなら卵白特異的IgEとなる。そしてそれを測ることをRASTという。

今回のテスト結果は、卵白特異的IgE検査で陽性と出た人が実際に卵を食べても鶏卵摂取に関連した症状はみられなかった。

2009年(平成21年)11月 第39回 日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会にて発表

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