たまごの研究開発

たまごの研究開発

“殻がついていれば卵はなんでも同じだ”

そんなことがまことしやかに言われた時代。
鶏にネッカリッチ(木酢酸粉末)を与え、腸内環境を改善したことが全ての始まりでした。

それ以来、私たちはネッカリッチを与えた鶏から生み出される“ネッカエッグ”を皮切りに、卵の質の向上に繋がることを研究し続けています。

また、社内での研究開発にとどまらず、大学や病院、企業、生産者の方々と様々な形での共同研究に取り組んでいます。
改良を重ねることにより私たちは健康に役立つ機能性たまごを日々追求しています。

ネッカエッグ誕生秘話

昭和46年1月6日 運命の日

「今までを振り返ると、たら、れば、の連続だった。その最たるものが、忘れもしないあの日であった ―― 」

ネッカリッチによって健康を促進された鶏から生み出される良質卵“ネッカエッグ”も、その誕生には先人たちの苦労がありました。

ネッカたまごの成立に最も貢献した中の一人が有限会社山陰ネッカリッチ創業者の白根正志です。白根は島根県松江市郊外の養鶏農家に生まれました。家業を継ぐため、アメリカへ養鶏武者修行に行った後、故郷へ戻り、養鶏業を行っていました。また、その頃同時に鳥取経済連に勤務し、地元の養鶏関係のお世話などにも携わるようになりました。

当時、鶏の健康にまで考慮するという考え方はまだ世間一般的ではありませんでした。飼料には化学薬品のサルファ剤が添加され、鶏の胃が荒れ、下痢が絶えませんでした。

そこで白根は、鶏の下痢をなくし、鶏の健康を維持するにはどうすればよいか、と考えるようになりました。鶏の健康にも配慮した養鶏業を追求するようになったのです。

当時の鶏舎
当時の鶏舎

ネッカリッチとの出会い

今から約40年前の昭和46年1月6日。その日が、白根にとっても運命を変える一日となりました。

白根は日ごろ使用している飼料会社へ、日本酒を提げながら新年のあいさつに伺いました。すると、担当の塩野氏(故人:山陰ネッカリッチ元取締役専務)から「白根さん、こんな商品がありますが、どうですか?鶏の下痢に効くかもしれませんよ。」と、紹介を受けます。

そこにはたまたま山口県から薬品会社の人が居合わせていました。広葉樹皮を乾溜させてできる炭と木酢液を混ぜ合わせた新型の飼料を持ってきていたのです。

白根はさっそく試してみました。すると鶏の下痢が止まっただけでなく、あらゆる面で鶏の健康によいということが分かったのです。

白根は、この“秘薬”を早速県内の養鶏家仲間に紹介して回りました。

森脇實氏(当時:森脇鶏農場社長)から「鶏の健康だけでなく、産まれた卵の質までよくなる」という連絡が届いたのは間もなくのことでした。


仲間との研究

「この世はタライの中の水のようなもの。押しのけようとすればするほど、後から強く跳ね返ってくる。仲間と共栄を図ることが大切だ ―― 」

白根はその秘薬がなぜよいのか養鶏家仲間たちと共同研究を行いました。そして、共同研究の結果、経済的効果を確信すると、初の差別化商品としてネッカエッグを売り出します。

県内ナンバー・ワンのシェアを得る大ヒット商品となるまでには幾多の困難もありましたが、仲間たちと共に乗り越えることができました。

また、経済的効果の研究だけでなく、科学的研究にも取り組みました。坂井田節農学博士(現岐阜聖徳学園大学教授)や、元島根経済連新畜産技術センター福島義信獣医学博士などに協力を仰ぎ、炭と木酢液からなる秘薬の解明に徹底的に取り組みました。

やがて、ネッカリッチの効能は昭和52年の学会で正式に認められました。

研修風景
研修風景

更に高品質な“ネッカたまご”の研究

「“孫悟空の棒”は存在しない ―― 」

すべて思い通りになるものなど存在しない。これが白根の哲学でした。

万能に見えるネッカリッチも完璧であるはずがない。ネッカリッチを補完し、さらに効力を高めるものが世の中に存在するのではないか・・・?

そこで目を付けたものが、カキの化石を原料とした飼料でした。

岩手県の一関近辺がカキの化石が出土する地域で、付近の農家は昔から、出土する化石を農業に使っていたようです。当時すでに商品化されていましたが、白根はこのカキの化石を原料にした商品のうわさを聞き、興味を持ちました。それが現在のミネカン・ネオです。

そして、他に海藻にも注目し、ケルプを扱うようになりました。

こうして、ネッカリッチを心棒に、それを補完する形でミネカン・ネオとケルプの商品体制ができあがったのです。

伝説の実験

昭和48年3月3日から昭和48年12月31日の間、島根県大原郡大東町畑(現:島根県雲南市大東町畑鵯320)の森脇鶏農場にて、採卵鶏に対するネッカリッチ給与試験が行われた。

この10ヶ月にわたる仲間との共同実験は、白根にとって、ネッカリッチが鶏の健康だけでなく、生み出される卵の質にも好影響を及ぼすという確信を持つ試験となった。


採卵鶏に対するネッカリッチの給与試験

ネッカリッチを飼料に1.0%添加して鶏に与えることにより生産性および卵質において素晴らしい効果が現れた。当時、これは驚異的な結果であった。

鶏種及び日令 ハイライン934E
185日令
試験区分 試験区:610羽
対照区:539羽
供試添加物 スーパーネッカリッチ
添加量 1.0%
試験期間 1973/03/03~1973/12/31(約10ヶ月間)
試験実施者 島根県大原郡大東町畑 森脇 實

試験結果

試験区 対照区
開始時羽数 610羽 539羽
終了時羽数 514羽 482羽
斃死率 13.7 14.1
産卵数1羽当たり 236個 224個
平均卵重 62.6g 63.0g
日卵量 49.0g 46.9g
飼料摂取量 106.0g 107.7g
飼料要求率 2.16 2.29

経済効果

試験区 対照区
飼料代1羽当たり 1,908
(\60/kg)
1,938
(\60/kg)
ネッカリッチ代1羽当たり 88円
売上 3,237
(\220/kg)
3,097
(\220/kg)
1羽当たり収益 1,241 1,159
差引 \82

結果

  • 日卵量が2.1g良かった
  • 飼料摂取量が1.7g少なかった
  • 飼料要求率が0.1良かった
  • 開始5ヶ月後、9月からの産卵率向上が目立った
  • 年間1羽平均約100円の所得増であり、ネッカリッチの効果は大である事を証明した。(※月1羽当り8円の所得増と見た場合、1万羽経営では1カ月8万円の所得増となる。)
  • 卵質の粘り、延びが2割程良好(焼モノ場合)濃厚卵白の盛上り、卵黄の固さ等、放し飼いの卵を思わせ業界の注目を浴びる。

白根正志プロフィール

白根正志
1936(昭和11)年
島根県松江市に生まれる
1945(昭和20)年
満州から帰還
1957(昭和32)年
第一期カリフォルニア農業研修生として渡米。アメリカの養鶏農業を学ぶ
1959(昭和34)年
家業を継ぎ、養鶏業を開始する
1962(昭和37)年
鳥取県経済農業協同組合連合会養鶏課に奉職 島根県を担当する
1971(昭和46)年
炭素と木酢液を合体させた物質(後のネッカリッチ)に初めて出会う 以降、研究開発に取り組む
1972(昭和47)年
ミネラルエッグ生産養鶏組合を設立
1973(昭和48)年
ネッカリッチ使用により作った卵を東京高島屋で販売。玉子における差別化商品のパイオニアとなる
1974(昭和49)年
有限会社山陰ネッカリッチ創業
2005(平成17)年
有限会社山陰ネッカリッチ会長へ就任。現在に至る

研究開発

ネッカリッチが鶏の産卵に及ぼす影響について(1977年)

日本家禽学会 坂井田 節 博士

1976年7月7日より、A農場4500羽とB農場10000羽の種鶏の飼料にネッカリッチを1.5%投与し、2週間後より投与中の種卵として採取し、投与前5か月間の孵化成績とそれ以後の5~10か月間の成績を比較検討した。

その結果、A農場では投与前の孵化率は78%であったが、ネッカリッチ投与後は急激に上昇し86%前後に達し低下の傾向は認められなかった。B農場においても投与前は77%前後であった孵化率が83%前後に上昇した。ネッカリッチが孵化成績を向上させることが示唆された。


ネッカリッチ(森林酢)による畜産品の具体的な特徴(1992年)

日本家禽学会 坂井田 節 博士

ネッカリッチを飼料に1.5%添加して飼育し、50日経過後の鶏卵の品質についてみると表6及び表7の特徴がはっきりと現れている。(※1992年月刊フードケミカル4月号より抜粋)

筆者がこの差別化卵を開発生産した昭和46年当時より、約10年間は、玉子とは全国同一のものであり、品質の優劣は消費者ニーズに対応した販売戦略に生かされていなかったが、ネッカリッチ差別化卵は最近の10年間で全国的に評価が高まった。

ビタミンA(IU) 総カロチン(mcg) ビタミンE(mg) ビタミンB12(mcg)
対照区 1,730 30 2 3.5
ネッカたまご 2,130 40 3 4.0
比率(%) 123 133 150 114

表6:対照卵とネッカ卵のビタミン含量の比較
岐阜教育大学 坂井田 節 氏著:「ネッカリッチによる商品の差別化」p.11
※卵黄100g中の含有量(分析元:日本食品分析センター)


実験1ヶ月後 実験2ヶ月後 実験3ヶ月後 平均
対照区 2,147 1,683 1,751 1,860
ネッカたまご 1,961 1,422 1,312 1,565
比率(%) 91 84 75 84

表7:対照卵とネッカ卵のコレステロール含量の比較
岐阜教育大学  坂井田 節  氏著:「ネッカリッチによる商品の差別化」p.11
※卵黄100g中の含有量(mg)(分析元:宮崎大学農学部  Zlatkis改良法による比色測定)
※赤玉鶏種、開始日齢400日齢、ネッカリッチ(顆粒)1.5%添加


ネッカリッチ投与による鶏のカンピロバクター汚染の排除

渡来 仁 獣医学博士(現:大阪府立大学 教授)

ネッカリッチのカンピロバクター菌に対する作用(吸着効果ならびに殺菌効果)について調べた結果、ネッカリッチの主成分である軟質炭素粉末の吸着能力は用量依存的に吸着効果があり、またネッカリッチのもう一つの成分である木酢液がカンピロバクター菌に対して増殖抑制効果を示した。

そこで、カンピロバクター感染鶏にネッカリッチを1%添加した飼料を与えると、2週間後には糞便中への排菌が全例で100%認められなくて消化管からも全例において菌が検出されなかった。一方ネッカリッチを投与していない鶏群においては実験期間中、糞便中から100%菌が検出された。

この結果は、ネッカリッチ投与がカンピロバクター感染鶏に対して、体内からの排除に有効であることを示している。

実験結果
実験結果

上図:カンピロバクター保菌鶏に対するネッカリッチの投与効果

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ネッカリッチ投与による鶏のサルモネラ汚染防止に関する研究

渡来 仁  獣医学博士(現:大阪府立大学  教授)

ネッカリッチのサルモネラSE菌に対する作用(吸着効果ならびに殺菌効果)について調べた結果、ネッカリッチの主成分である軟質炭素粉末の吸着能力はSE菌に対して用量依存的に吸着効果があり、またネッカリッチのもう一つの成分である木酢液がSE菌に対して増殖抑制効果を示し、また乳酸産生菌に対しては増殖促進効果を示した。

そこで、SE感染鶏にネッカリッチを1%添加した飼料を与えると、2週間後には糞便中への排菌が全例で100%認められなく消化管からも全例において菌が検出されなかった。

一方SEワクチン接種鶏群においては実験期間中、糞便中から100%菌が検出された。この結果は、ネッカリッチ投与がSE感染に対して100%防御できるが、SEワクチンはSE感染を防御する上では不十分であることを示している。

※2002年(平成14年)9月  第135回日本獣医学会にて発表
実験結果
実験結果

上図:サルモネラに対するネッカリッチの投与効果

処置 十二指腸 小腸 盲腸 直腸
無処理 0% 0% 100% 100%
SEワクチン摂取 0% 0% 100% 50%
ネッカリッチ投与 0% 0% 0% 0%

腸管からのS.enteritidisの分離率(接種後15日目)

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ネッカリッチ投与による腸管機能の亢進効果

山内 高円  農学博士(現:香川大学  教授)

動物の健康の根源は、腸管が正常に発育し、よって栄養の消化・吸収を順調にできることが一番重要である。ネッカリッチを餌に適量投与することで未投与区に対して腸管機能の活性化が促進されるのかテストをした。

その結果、ネッカリッチに含まれる酢酸・プロピオン酸等の有機酸の効果や軟質炭素粉末の毒素吸着効果により、腸管機能が活性化されることが腸管の組織学的変化から証明された。

ネッカリッチ給与区
ネッカリッチ給与区
対照区
対照区

ネッカリッチ給与区は、回腸の絨毛表面に細胞塊が見受けられ、腸管全体の機能亢進が示唆されている一方で、対照区は回腸の絨毛表面に細胞塊があまり見られず、のっぺりとしている。


卵アレルギーに関する研究(2009年~)

卵白アレルギーモデルマウス作成と血漿IgE測定(市販鶏卵を用いた比較)

埼玉医科大学医学部医学研究センター  仁科 正実  准教授

保健医療学部健康医療科学科  鈴木 正彦、銅山 雄太、永山 絵理、鰐淵 奈津樹

有限会社山陰ネッカリッチ  白根 信彦

ネッカ卵と対照区の卵ではアレルギー症状において違いがあるのか?実際にアレルギーモデルマウスを使ってアレルギー反応について実験した。

その結果、ネッカ卵(試験区)と市販鶏卵(対照区)においてアレルギー発症に違いが生じる可能性が示唆された。

2009年(平成21年)8月  第19回体力・栄養・免疫学会にて発表

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卵白アレルギーモデルマウスのIgE及びヒスタミン測定

埼玉医科大学医学部医学研究センター  仁科 正実  准教授

保健医療学部健康医療科学科  鈴木 正彦

有限会社山陰ネッカリッチ  白根 信彦

ネッカ卵と対照区の卵では鶏卵アレルギーである1型アレルギーの症状に関して違いがあるのか?卵白アレルギーモデルマウスを使用して血漿中のヒスタミンと小腸組織のヒスタミンを測定してアレルギー症状誘発に関して比較検討した。

その結果、ネッカ卵と対照区の卵はそれぞれのアレルゲンとしてのIgE産生において異なった作用があると示唆された。

2010年(平成22年)8月  第20回体力・栄養・免疫学会にて発表

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エゴマ卵に関する研究(2009年)

エゴマ種子由来α‐リノレン酸強化鶏卵のヒト介入実験

島根大・医・生理学、島根大・生物資源、島根大・医・皮膚科学、仁寿会加藤病院、有限会社旭養鶏舎、有限会社山陰ネッカリッチ(橋本 道男、栗野 貴子、加藤 節司、田邊 洋子、片倉 賢紀、竹下 正幸、森田 栄伸、白根 信彦)

エゴマ種子を飼料に添加してエゴマ種子に含まれるα‐リノレン酸強化卵を作成した。そして、協力者102人を2群に分けて6ヶ月間、エゴマ卵または普通卵を1日2個ずつ食べ続けてもらい、2群の血糖値の増減を比べた。

その結果エゴマ卵は普通卵に比べて血糖値上昇の抑制効果があることが示唆された。

2009年(平成21年)9月  第18回  日本脂質栄養学会にて発表

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エゴマ種子由来 α‐リノレン酸強化鶏卵の脂肪酸組と加熱による脂肪酸含量の変化

島根大・医・環境生理学、島根大・生物資源、有限会社旭養鶏舎、有限会社山陰ネッカリッチ

エゴマ種子を給与すると、卵黄中の脂肪酸(良質な脂質)がどう変化するのかの時系列的調査、及び消費者が加熱調理しても、脂肪酸が酸化の影響を受けたりしないかどうかを実験した。

その結果、エゴマ卵は脂肪酸が多く含まれ、特にドコサヘキサエン酸(DHA)がたくさん含まれる事が解かった。また加熱調理する場合、α-リノレン酸が減ってしまう場合があるので注意が必要であることが示された。

2009年(平成21年)9月  第18回  日本脂質栄養学会にて発表

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鶏卵摂取の影響に関する研究(2009年)

卵白RAST陽性成人における長期間の鶏卵摂取の影響

島根大学  村田 将

島根大学  医学部 環境生理学科  橋本 道雄

島根大学  生物資源科学部 農業生産学科  粟野 貴子

仁寿会加藤病院  加藤 節司

今回のアレルギー検査で、卵白特異的IgE陽性(成人)と診断された人が、卵を食べ続けたら実際どうなるのか?を試した試験である。

IgEとは免疫グロブリンEの一種で、アレルギー反応を起こす物質の総称。卵白に対して反応するIgEなら卵白特異的IgEとなる。そしてそれを測ることをRASTという。

今回のテスト結果は、卵白特異的IgE検査で陽性と出た人が実際に卵を食べても鶏卵摂取に関連した症状はみられなかった。

2009年(平成21年)11月 第39回 日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会にて発表

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ネッカたまごの特徴

ネッカたまごとは、ネッカリッチの学術研究による科学的な根拠(プレバイオティクス)に基づき、ネッカリッチ(天然強化飼料)を与えて鶏の免疫力を向上させ産まれた卵のことです。
健康な鶏から生まれる卵だからこそ、栄養バランスが良く、安心して美味しく召し上がっていただけます。

本物の美味しさ

ネッカリッチとは

ネッカリッチとはバイオマス技術による樹木皮の成分から抽出・精製した多くの有機活性酵素群が加わり、森林の健康エキスを補給した天然強化飼料です。

近年、動物に欠けてきている自然の恵みを取り戻すための森林サプリメントです。


日持ち効果

卵質(ハウユニット)試験

下記グラフのとおりネッカたまごは日持ちがよくなります。

卵質試験

坂井田 節  氏著:「高品質卵の生産技術と流通(2)」木香書房、東京、1999


栄養

ビタミン含有量の違い

下記の通りネッカリッチによって栄養の吸収が良くなり、一般的な鶏卵と比べ栄養豊富な卵であると言えます。

ビタミンA
(IU)
総カロチン
(mcg)
ビタミンE
(mg)
ビタミンB12
(mcg)
対照区 1,730 30 2 3.5
ネッカたまご 2,130 40 3 4.0
比率(%) 123 133 150 114

卵黄100g中の含有量(分析元:日本食品分析センター)
岐阜教育大学  坂井田 節  氏著:「ネッカリッチによるネッカリッチによる商品の差別化」p.11


加工した際の違い

シフォンケーキの出来上がりの違い

ネッカ卵を使用した場合、普通卵を使用した場合に比べケーキの仕上がりに違いが見られる。
特にケーキ内部の様子に違いが見られ、ネッカ卵を使用したほうがスポンジに腰があり、かつやわらかい。また、スポンジの気泡も均一で空洞ができない。

比較写真

資料1:シフォンケーキの出来上がりの違い


乳化性の試験:目的

ネッカ卵と普通卵の卵質の違い(卵白の乳化性)を確認するために簡単な試験を行なった。また、この結果を踏まえて卵白タンパク中の乳化性を示すリゾチームの含有量を調べた。


乳化性の試験:方法

ネッカ卵と普通卵を用意し、それぞれの卵白と水との親和性をみるために以下のような簡単な試験を行なった。シフォンケーキは基本的に白身だけを用いることから、各卵の白身だけを取りだし、体積比で卵白2に対し水(食紅添加)1となるように加え1分間撹拌して、懸濁の様子を調べた。また、水との混和状態を分かりやすくするために、マーカーとして水に食紅を添加した。撹拌後の溶液中のリゾチーム含有量を日本食品分析センターで分析した。


乳化性の試験:結果

ネッカ卵のほうが卵白と水が均一に混ざりあい、撹拌1時間放置後も懸濁したままであり乳化性(乳化安定性)に優れていることが分かった。一方普通卵の場合は1時間後にはだんだんと透明になり乳化性が低いことが分かった。

卵の種類 リゾチーム含有量(mg/100g)
普通卵 110
ネッカたまご 130

表1:攪拌溶液中のリゾチーム含有量
比濁法による分析(分析元:日本食品分析センター)

撹拌直後
撹拌直後
撹拌後1時間
撹拌後1時間

乳化性の試験:考察

資料1に示しているようにネッカ卵を使用したシフォンケーキは、出来上がりにかなりの違いがあることから今回のような簡易試験を行なった。

その結果、卵白と水を混合した場合、1時間後にはネッカ卵の溶液は白濁したままであるが、普通卵の溶液は透き通ってきていることから、ネッカ卵は普通卵と比べて時間が経過しても卵白成分と水が分離しにくいことが判断できる。この現象の要因として、以下のようなことが考えられる。

まず、卵の基本的知識として、卵黄のレシチンおよび卵白のリゾチームは乳化剤と同じような働きをすることが知られており、マヨネーズ、ドレッシングを作るとき卵と油が混ざり合うのはこの乳化性によるものである。

ネッカ卵は水と卵白成分が均一な混合溶液になり、普通卵は水と卵白成分の層が分離しやすく不均一になるということは、ネッカ卵のほうが乳化性に優れていることになる。これは卵白のリゾチームが水中に溶け込む量に違いがあると考えられ、実際に撹拌後の溶液中のリゾチーム含有量を調べた。その結果、表1のように数値的にもネッカたまごのほうが多いという結果が得られた。

ネッカ卵のように乳化性に優れているということは水と卵白成分が混ざり合い、その安定性に優れていることになる。このことは、起泡性(細かく均一な気泡を作る性質)にも影響し、資料1のようにケーキなどに利用すると水分を多く含み、フワフワと柔らかく、かさのあるものに仕上がる。

よって、ケーキやバンなどの加工品にネッカ卵を使用した場合、新たに食品添加物として乳化剤などを加えることなく、自然の素材だけでおいしくてやわらかい良質なものができ、安心して食べられる本物の食品を提供できるものと考えられる。


美味しさ

味覚センサーで見る“美味しさ”

下記の結果から、ネッカたまごの美味しさは科学的にも結果が出ていると言えます。

コク 18.2% 増加
雑味 11.4% 減少
旨味 15.2% 増加
後引くコク 40.6% 増加
甘味 12.2% 増加
濃厚感 16.8% 増加

一般的な白卵平均値と比較(検査機関:株式会社味香り戦略研究所
インテリジェントセンサーテクノロジー社製味認識装置SA402Bにて測定し、味香り戦略研究所が保有する「味データベース」より算出。

味覚センサー(味認識装置SA402B)とは

九州大学が開発、㈱インテリジェントセンサーテクノロジーが製品化した世界初の味覚を測定する味覚センサー。「おいしさ」の重要な構成要素となる基本5味覚(旨味・苦味・塩味・酸味・甘味)に渋味を加えた基本味を数値化し、客観的に表現することが可能です。

味数値は「1.0」目盛りの差が単一物質20%濃度相当に値します。卵の場合は10%濃度相当の違いがあれば、およそ人が味の違いを感じる目安となります。

ネッカたまごの未来

えごま玉子

機能性成分に着目 唯一の機能性たまごを目指す

えごま玉子とは、ネッカリッチに加えて、シソ科の植物エゴマの実を与えた鶏から産まれた卵のことです。
この卵は、機能性成分α‐リノレン酸を、通常卵に比べ6~8倍多く含んでいます。α‐リノレン酸は体内で青魚などに多く含まれるDHAやEPAに変換されます。

島根県産のエゴマを鶏に与えることにより、食生活の改善につながる機能性卵として注目され、えごまの生産地でもある島根県大田市の有限会社旭養鶏舎様が生産・販売されています。

えごま玉子
えごま玉子

エゴマとは?

エゴマはシソ科の一年草です。日本でも古くから栽培されてきた植物ですが、現在、その機能性に大きな注目を集めています。
エゴマの主成分であるα‐リノレン酸は、生活習慣病の予防効果が実証されています。α‐リノレン酸は、ヒトの体内で生合成できない必須n‐3系多価不飽和脂肪酸(n‐3PUFA)であるため、食品から摂る必要があります。


血糖値抑制などの効果をヒト介入試験で実証

えごま玉子ヒト介入試験

2009年島根大学との共同研究により、えごま玉子に血糖値抑制効果があることを実証しました。


えごま玉子のヒト介入試験研究の流れ

平成20年5月
・参加者説明会(島根県大田市)
・介入試験参加の同意を得られた人を対象に問診、身体測定、採血
・介入試験参加者の決定

平成20年8月
・えごま玉子あるいは普通卵の摂取開始

平成20年11月
・3ヶ月後検診

平成21年2月
・試験終了時健診


えごま玉子ヒト介入試験の要旨

① 青魚の代替食品となる可能性
・魚油の主成分であるDHAが赤血球膜で増加

② 血糖上昇
・季節変化による血糖上昇が普通卵摂取群に比べて低かった

③ アレルギー体質改善効果
・アレルゲン特異的IgE抗体価の低下した人の割合が普通卵摂取群に比べて優位に多かった


アレルゲン特異的IgE抗体価に対する影響

グラフ

養鶏の友2009年12月号p.22~25より抜粋


メディア紹介

山陰中央新報
山陰中央新報:2009年9月9日
中国新聞
中国新聞:2009年9月4日

えごま玉子の調理法による脂肪酸含量の変化

目的

エゴマ種子を給与すると、卵黄中の脂肪酸(良質な脂肪)がどう変化するかの時系列的調査、及び消費者が加熱調理しても、脂肪酸が酸化の影響を受けたりしないかどうかを調べる実験を行いました。


方法

・エゴマ種子を含まない飼料を与える産卵鶏(0%区)
・エゴマ種子を2.5%含めた飼料を与える産卵鶏(2.5%区)
・エゴマ種子を5.0%含めた飼料を与える産卵鶏(5.0%区)

以上3群の鶏を用意し、下記の方法で測定を行う。

(1)開始前と開始1週間ごとに卵黄中の脂肪酸の量を測定する。
(2)開始8週間目の0%区と2.5%区の卵を加熱調理し、脂肪酸の量を測定する。


結果1

脂肪酸含量は、1週間目で有意な差が見られた。5週間目では、5%区と0%区で、10倍の差がみられた。

また、脂肪酸組成(含まれる成分)においては、ドコサヘキサエン酸(DHA)は、エゴマ給与鶏の方が有意に多く、アラキドン酸(AA)は、有意に少なかった。開始2週間目以降は、α‐リノレン酸の量は一定の値で推移した。

結果2

生のままでのα‐リノレン酸量は、0%区で2.8mg/g、2.5%区で13.0mg/gであった。茹で卵(高温で茹でる)にしてから測ると、0%区で3.6mg/g、2.5%区で11.9mg/gであり、温泉卵(低温で茹でる)でも同数値であった。

つまり、殻付きで茹でた場合は、α‐リノレン酸の量は有意に減らないことが分かった。一方、卵殻を割って空気にさらされる調理となる卵豆腐(蒸す)や、目玉焼き(焼く)では、2.5%区のα‐リノレン酸量は、0%区と変わらない値まで低下した。


考察

エゴマ種子を給与した鶏から生まれる卵の方が、脂肪酸が多く含まれており、脂肪酸の中でも特にドコサヘキサエン酸(DHA)がたくさん含まれる。
加熱調理する場合、殻を割らない茹で卵などはいいが、殻を割って空気に触れて調理する目玉焼きなどの場合は、空気酸化されα‐リノレン酸が減ってしまうため注意が必要である。

学会発表・研究論文

大学などの研究機関や企業と協力して行ったこれまでの研究成果を以下に記載しております。
※タイトルのリンクをクリックすると、各学会発表論文(PDF)をご覧頂けます。

タイトル 研究者
1973(昭和48年) ネッカリッチ給与試験(採卵鶏に対する実験)卵質への好影響 有限会社山陰ネッカリッチ 白根正志
1977(昭和52年10月) 特殊木酢液による治療成績 福島義信 獣医学博士
1977(昭和52年11月) ネッカリッチの効能「ネッカリッチが鶏の産卵に及ぼす影響について」 日本家禽学会 坂井田節 博士
2003(平成15年) ネッカリッチ投与による鶏のサルモネラ汚染・カンピロバクター汚染の排除に関する研究  渡来仁 獣医学博士(現:大阪府立大学教授)
2009(平成21年8月) 卵白アレルギーモデルマウス作成と血漿1gE測定 市販鶏卵を用いた比較  埼玉医科大学医学部医学研究センター 仁科正実 准教授
保健医療学部健康医療科学科
有限会社山陰ネッカリッチ
2009(平成21年9月) エゴマ種子由来α-リノレン酸強化鶏卵のヒト介入実験  島根大・医・環境生理学、島根大・生物資源
旭養鶏舎
有限会社山陰ネッカリッチ
2009(平成21年9月) エゴマ種子由来α-リノレン酸強化鶏卵の脂肪酸組と加熱による脂肪酸含量の変化  島根大・医・環境生理学、島根大・生物資源
旭養鶏舎
有限会社山陰ネッカリッチ
2009(平成21年11月) 卵白RAST陽性成人における長期間の鶏卵摂取の影響  島根大・医・環境生理学、島根大・生物資源
仁寿会加藤病院
有限会社山陰ネッカリッチ
2010(平成22年8月) 卵白アレルギーモデルマウスの1gE及びヒスタミン測定  埼玉医科大学医学部医学研究センター 仁科正実 准教授
保健医療学部健康医療科学科
有限会社山陰ネッカリッチ